先人の知恵―色で食べるー
- マルフクメディカルフーズ

- 8月17日
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日常、何気なくやっていることに意味があると思ったことはありませんか?例えば調理をするとき、私は胡瓜のヘタを切ると、ヘタと身を擦って白い泡のような汁が出てくると、それを洗い流してから胡瓜本体を切ります。癖のようなものですが、意味がありました。いわば胡瓜のアクを出して、ギ酸を流しているようです。その他、夏、飯を炊くとき、少し酢を入れて炊きます。今では炊き上がると、熱いうちに飯を冷凍できますが、昔はその日のうちに食べないと、飯が腐敗気味に、それを遅らせるために酢が使われていました。これは実験済みで、酢の効果は確かめられました。そのように昔から伝えられてきたことに意味がありました。今でこそ、栄養、栄養と言われますが、毎日の食事のバランスを色で確かめながら食べていたのではありませんか?今もその知恵は生かされています。赤、緑、紫、黒、白、黄、橙と7つに区分できます。赤の代表は魚の赤身、肉のたんぱく質やトマトのリコピン、鮭のアスタキサンチン他、緑は葉酸、ケルセチン、クロロフイルの葉野菜類、紫はアントシアニン、クロロゲン酸のナスやブドウ、紫芋等、黒は鉄やマグネシウムの多い黒ゴマ、ひじきなどの海藻類、白は中身が白いその他の野菜、ご飯やうどんの炭水化物、イソフラボンの多い豆腐類、ヨーグルト、牛乳などのカルシウム源、黄は卵、βカロテンやビタミンA、C、E等の抗酸化作用のある野菜類、バナナ、パイナップル、トウモロコシ、レモン等、橙はβカロテンやビタミンC、Eを持つ中身の橙色のかぼちゃ、人参、みかん、柿、パプリカ等になります。料理にこれらの食材の色のバランスを整える事をやっていたのです。食材の色には特有の健康効果があり色を意識することで、自然と食事が良くなります。煮物を炊き合わせる時、縁起の良い3品や5品、または7品と奇数の食品が使用され、彩りを考えて食品を選択しています。また、夏に良く使う茄子のナスニンは水溶性ですから、煮物にすると色が抜けて悪くなります。必ず油で色止めしてから、使います。その成分がわかってない時から先人はそのように使ってきました。一方葉菜類に含まれるクロロフイルは脂溶性ですから、少しの塩(1%)を入れて短時間(1分)で茹でると色は退色しません。しかし、酸性にすると黄褐色のフェオフェチンになるので、酢の物は早くからPhの低い酢に漬けておくと退色してしまいます。この様に調理の科学は理論が連綿と受け継がれています。












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