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和食の行方

  • 執筆者の写真: マルフクメディカルフーズ
    マルフクメディカルフーズ
  • 10月19日
  • 読了時間: 2分

 和食が2013年無形文化遺産に登録されてから、早や、10年以上経過しました。日本での和食文化が衰退するという危機感から、世界に発信するため、翌年、一般社団法人和食文化国民会議が設立され、それから出し文化を中心とした食育活動をしています。

 世界から見た和食は、日本の食文化の象徴とされていますが、和食が健康に良いという論文が少ないため、同じ無形文化遺産に登録されている地中海食の方が、健康食として認識されています。いわば、地中海食の方が献立として組み入れやすいのかもしれませんので論文数も多いのです。結局、完全な和食とはどんなものであるか?日常の和食の中に、色々な料理が入ってきているのが、今の我々の食生活です。和食と地中海食の類似点は魚介類が主になり、肉類はたまに食べるという点かもしれません。和食の中で肉類を使う献立を考えた時、どんな料理が浮かびますか?肉じゃが?すき焼き?しゃぶしゃぶ?と、そんなに多くの肉料理は浮かびません。それより旬の魚介類を使用した料理が浮かぶ方が多いと思います。一方、和食の欠点としては、食塩が多くなるので、いかにして、食塩の摂取を抑えた「出し」からの旨味を特徴とする和食が原点になります。汁物の食塩濃度は一応0.8~0.9%以下にするように味付けをしていますが、旨味を利用すれば、もっと食塩濃度を低下させることができます。昆布、カツオの旨味から「出し」をとることはいまや、フランス料理等にも使用されていますが、更に旨味を出すために、ドライトマトやキノコ類等、工夫された食材が使用されています。今や和食の代表的な天ぷらや寿司も、もとはと言えば、外国から入ってきて、日本独特な形になりました。これから、どう変化するかですが、世界で愛される和食の原点である料理を見直すことも必要であるかと思っています。また、最近は食材の値段が上がっており、昆布や、かつお節など料理の基礎になる「出し」に関しても、眼には見えない素材の価格は上がっています。それも含めて、和食はどんなものか再考したいと思います。

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